ファイザー・ファーマ㈱社長、山田清孝さんから次のような挨拶を頂きました。
総会の前に、バスで第2、3、4製剤工場の外周を回って頂き、その後、第5製剤工場(5P)を見学してもらったようです。外からの見た目にはあまり変わっていませんが、この2,3年、内部は大きく変わっています。特に第4製剤工場は、以前はセファロスポリン系抗生物質の凍結乾燥製剤棟でしたが、しっかり薬剤を除染し、新規に多くの工室をつくり、製造機器を導入し、今は制ガン剤の錠剤やカプセルを製造しています。5Pも一昨年12億円投資して、新しい造粒設備を入れています。中身は物も機械も人も変わっています。最近の出来事をいくつか紹介したいと思います。
マイランと今年1月に業務提携し、マイランの埼玉県川越工場で扱っている250剤形を来年2月までに名古屋工場へ移管する予定でいます。製品によって製造販売承認の承継、製品名の変更、包装デザインの変更など様々な業務に関わっています。
マイランが開発したジェネリック製品には、抗ガン剤やホルモン剤など高活性製品もあります。今後ファイザーに移し、名古屋工場で製造するものもいくつかあります。一部の製品は、既にバリデーションを済ませ、来年度末には生産を開始します。
もう一つの話題が、名古屋工場が長年利用してきた製造管理システムMAPSを来年2月下旬に、グローバルファイザーでは標準となっている製造、物流管理のソルーションである“SAP”という製造管理システムに入れ替えます。グローバルの複数のサイトと連動して、かつ短期間に切り替えますので、大変な作業になると思っています。
次の話題は、2008年から名古屋工場で処方開発してきたノルバスク口腔内崩壊(OD)錠は昨年承認を取得し、今年度から本格的に市場進出しました。錠剤の溶ける様子から、本社マケティング部は進化型OD錠と名付けましたが、錠剤の崩壊の様子を学会などで、ビジュアルに見せることによって、その優れた品質が薬剤師などから高い評価を得ています。カルデナリンの進化型OD錠も2,3ヶ月後には市場に出てきます。さらに、ノルバスクOD錠は2016年後半には中国へ輸出されることになっています。進化型OD錠は名古屋で開発した独自の製造技術ですので、この先も名古屋で製造することになると思います。工場は順調に製品の切り替えを進めていると言えます。
続いて、今、どのような製品が売れているかということですが、グローバルベースで、リリカ(神経性疼痛緩和薬)、リピトール(高脂血症治療薬)、エンブレル(遺伝子組み換えタンパクで、リウマチ薬のバイオ系ファーストチョイス)、プレベナー13価(これまでは7価でしたが、13価に置き換わります。日本では予防接種の公的補助対象の小児用肺炎球菌結合型ワクチンで、来年には65歳以上の適用も認められる見通しです)、セレコックス(NSAID)などの順です。順位は少し下がりますが、スーテント(分子標的型消化器官ガン治療薬)、イダマイシン(抗生物質で、抗ガン剤)、ザーコリ(分子標的型肺ガン治療薬)など制ガン剤もランクアップしてきています。
日本法人の業績ですが、長い間、右肩上がりで成長してきましたが、昨年の売り上げはマイナス4%でした。向かう2、3年間はゼロ成長と思っています。グローバルでは、中国、インドや開発途上国は別ですが、欧米と比べ、日本のゼロ成長はまだよい方かも知れません。製品の構成から見るとPCBU(プライマリーケア事業部門)で扱う製品の数が減り、EPBU(エスタブリッシュ医薬事業部門)が担当する製品が増えると思われます。
ファイザー・ファーマを取り巻く環境は厳しいことに変わりはありませんが、全員がコスト意識を持って、よく頑張っていると思います。名古屋工場がマイランに対して製造業務を入札することによって分ってきたことですが、名古屋工場の製造コストは国内のジェネリック会社と比べ、かなり安いと思っています。新たに、ふたつのOD錠の処方開発も進めています。コスト削減では製造記録が手書きから電子化されることによって、レリースに要する時間が大きく短縮されます。また、1Pの包装工程の自動化も推進しており、2014年末までに完成予定です。
次回は年金基金常務理事熊倉敏夫さんのお話を紹介します。

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